第1回 無料ホームページのすゝめ
ホームページ制作の現場から送る、本音的コラム。中小企業の「商売用」ホームページの、作り手側から見えることを書き綴ってまいります。
無料ホームページとは
ホームページというと制作業者にしか作れないように思えるかもしれませんが、世の中にはタダでホームページを貸してくれるところがあります(正確に言うとホームページスペースですが)。実際に「ホームページ 無料」というキーワードで検索すると数多くのサービスがヒットします。
しかし多すぎるのも困りものです、無料のホームページはいくつかタイプがあります、背伸びせず、自分が扱えるタイプを採用することが重要なのですが、ここで間違えると「めんどうだ」「たいしたことない」となり、この業界でいう「コケの生えたホームページ」になりかねません。最初の1歩はじっくり。どういうタイプがあるか区分けしてみました。
タイプ1.レンタルブログ
ブログはもともと、日記やニュースなどを時事系列でまとめるためのものですが、これをホームページ風にしてしまいます。会員登録だけで無料で貸してもらえるレンタルブログがたくさんにありますので、よりどりみどりな超お手軽の簡単コースと言えます。
(必要になりそうなスキル)
- 文字を打てること
- 画像加工
タイプ2.無料ホームページスペース
「オーダーメイド!こだわりのホームページデザインじゃなきゃ私の商品はみせられない!」という方は、技術的なハードルが高くなりますが、デザイン等を自分で作成する・またはどこかから調達してくる必要があります。デザインが用意できるようでしたら、「無料ホームページスペース」で検索してみましょう。探せば広告無しのフリーサーバーなんてのもあります。
(必要になりそうなスキル)
- 文字を打てること
- 画像加工
- ホームページ作成ソフト(ホームページビルダー等)
- HTMLの知識
- FTP/ファイルマネージャーの知識
タイプ3.レンタルシステム
日記風のブログと違い、ホームページとして最初から作られているシステムをそのまま貸ります。おそらくはこれが1番オススメかもしれません、高機能なんです。数は多くありませんが、1番有名なJimdo(ジンドゥ)というサービスを見てみましょう、とりあえずは2分程度のYouTube動画をご覧ください。
だいたいの内容はおわかりいただけましたでしょうか。直観的に記事更新、デザイン変更できることが目玉ではありますが、さらに「最初からホームページが出来上がっている」「テンプレートが準備されている」というのは大きいポイントです。またJimdoですと、書籍も出ているので、自己学習が可能というメリットもあります。KDDIが取り扱いを行なっていることもあり、信頼性もありますが、無料版だと機能制限があります。
(必要になりそうなスキル)
- 文字を打てること
- 画像加工
- FTP/ファイルマネージャーの知識
無料の代償
問題が出る場合もあります。無料ホームページを利用する際に、よく出る「なんだかなぁ」と言われるポイントを挙げてみましょう。
- 変な広告が表示されてイラッとした
※ 同地域・同業者の広告が表示されることなんて普通 - ホームページの表示が遅かった
- 思うようなデザインができなかった
- サポートが受けられなかった
- 無料サービス提供が終了してしまった
- そもそも商用利用が認められていなかった
- 独自ドメインが利用できなかった
※ 知らないと損するSEO 第1回 「ドメインのヒミツ」をご参考ください - いろいろやろうと思ったら、有料でないとできなかった
- のちのちに本格的なホームページへ移転する作業が大変になった
無料の代償としてはちょっと多い印象ですが、品質はサービス元によってピンキリなのが現状です。これらの問題をほとんどクリアするサービスもあると思いますので、実際にいろいろ見てみることをおすすめします。
ホームページを持つということは、テナントを貸りて店舗をかまえることに似ています。実際に店舗を構えるということは、いろいろ初期投資やランニングコストがかかるため慎重になります。しかしインターネットなら「無料でお試し」という手があります。チャレンジ費用はなるべく抑えたいのが人の気持ちというもの。ホームページを成功させるための1歩目として、良い選択肢の1つだと思っています。
無料ホームページは良い選択肢の1つ
自分に合ったサービスを選ぶのがコツ